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ホテルの経営診断サービス!!ホテル番付の評価

 

今回は、株式会社空の急成長中のホテル向け経営診断サービス「ホテル番付」を評価していきます!

 

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1. 「ホテル番付」とは

 

競合ホテルと比べてわかるホテル経営診断ツール

 

2. サービスのカテゴリー

 

ホテル 、ダイナミックプラシング

 

3. 背景

 

インバウンド業界は大変盛り上がっています。今年、訪日観光客は過去最高の年間3000万人を達成すると言われており、これはホテル業界にとっても非常に大きなチャンスです。しかし、ホテル業界は二つの問題に直面しています。

・一つ目が、目隠しで経営していること。ホテルは日々の需要に合わせた販売戦略や価格設定を行わなければいけません。しかし、ホテルがどのように経営しているのかがわからなく、勘と経験で自分のホテルを経営している。

・二つ目が、人材不足。東京都内のサービス業の有効求人倍率は約9倍。施設の人手不足はかなり深刻な状況。特に、ホテル業界はITに詳しい人材の確保が難しく、経営が非常に非効率。

 

4. ニーズ

 

これら背景から生まれる、

・簡単に、誰でも、経営分析ができるITツールが欲しい!

・競合の経営を分析したい!

・ITツールを使う時間を減らして、本業のサービスやおもてなしの部分に時間を割きたい!

などといったニーズをホテル番付は解決しています。

 

5. ターゲット

 

ホテル番付は、IT化が遅れている、もしくは人手不足のホテル全般だと思われます。

 

 

6. ターゲット市場

 

まず1100億円の国内ホテルマネジメント市場を取ることを目標とすると、ホテル番付を運営する空がTechCruch Tokyo 2017で公言しています。

 

7. サービス内容

 

基本的にホテル番付では3つのことを知ることができます。

  1. ホテルの毎月の売上のランキング
  2. 毎日変わっていく売れ行きの好調不調のサイン
  3. 自社と競合の料金ポジションの比較。高すぎるのか安すぎるのかがわかる

これら分析結果からの気づきや、提案も行なっています。

 

ホテル番付は、ホテルの空室率や価格を自動的に入手する特許技術を持っています。ホテル予約サイトにある今いくらで売っていて、何室残っているかという情報を常にチェックして行なっているそうです。

 

 8. ビジネスモデル

 

今までは、10,000万円/月で提供していましたが、今年の4月からは新たな料金プランとなりました。8,000円/月+部屋数のビジネスモデルに変更しました。初期費用は、50,000万円/月かかります。

 

9. 競合

 

ホテル番付は日本初のサービスとのことですただ、調べたところ価格比較ツール自体は昔からあったそうです。10年前には、ASYURUNというじゃらんが提供しているツールがありました。ただ、合計15施設までのホテルしか調べられないらしく、あまり人気はなかったようです。

海外では既に、競合のホテルの価格をチェックすることができるツールはあります。しかし、これもASYURUNのように全て検索できる仕組みではないようです。

 

10. 差別化要素

 

ホテル番付の強みは、既に全国2万軒以上のホテル情報を調査&分析しているので、比較したいホテルを選ぶだけで、すぐに経営をチェックできる点です。また、この技術は特許によって守られているので、これも大きな強みとなるでしょう。

 

11. 現時点での進行度

 

 

経営指標の業界スタンダードになることが目標に、2017年8月に提供が開始されました。着々と大手ホテルチェーンとの提携を進めており、今年9月には経済産業省が、宿泊施設が「ホテル番付」を導入する際、最大50万円の補助金を受けることができると発表しました。業界スタンダートになるのは時間の問題でしょう。現時点の利用ホテル数は、全国2000件らしいです。

 

12. 新たな挑戦

 

今後の展開としては主に、

  • 航空券、イベントチケット、新幹線等の他のダイナミックプライシングの分野に参入
  • 価格比較ができる消費者向けのサイト
  • ホテルの経営を助ける、同社のホテルの料金最適化サービス「Magic Price」との連携
  • 海外展開

などを公言しています。僕自身は特に、海外展開についてとても期待しています。なかなか日本のスタートアップで早い段階で海外展開するところは少ないので、ぜひ空にはして欲しいです!

 

 

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評価

 

以上がホテル番付の概要です!ここからは、ホテル番付を五段階評価していきます!

 

将来性      (需要の高まりが期待できるか)

★ ★ ★ ★ ★

 

新規開拓性    (今のサービスを軸に他の領域に進出できるか)

★ ★ ★ ★ ★

 

独自性      (模倣可能性が低いか)

★ ★ ★ ★

 

持続性      (全てのプレイヤーが継続的にサービスを使うか)

★ ★ ★ ★ 

 

ビジネス性    (儲かる仕組みか)

★ ★ ★ ★ ★

 

戦略性      (戦略的に経営ができているか)

★ ★ ★ ★ ★

 

 

ホテル番付は、非常にシンプルで優れたサービスだと思います。インバウンド需要もこれからうなぎ登りに上がっていくので、長期の運用の面でも心配はなさそうです。

僕が一番すごいなと思うのが、新規展開の選択肢が非常に多いことです。おそらく、まず同社サービスの「Magic Price」との連携を図っていくと思うのですが、それ以降はどの選択肢を先にとってもいいと思います。面白いのが、取る選択肢によって将来の空の形がまったく変わるということです。例えば、もしダイナミックプライシングに焦点を当てるならばホテルサービスではなくなるでしょうし、海外展開をするならばよりバーティカルにサービスを深めることになるでしょう。

ちなみに空のホテル番付は、TechCrumch tokyo 2017の優勝者であります。CEOの松村さんのプレゼンはめちゃくちゃうまい。間の取り方、目線、言葉選び、自信を感じさせるたたずまい。喋りも非常に滑らかで、聞いている僕もとてもリラックスして聞くことができました。すごいです。海外に出て、英語で何かして欲しいなーと少し思ったりもします笑

 

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