介護問題を解決!Kuraseruの評価
今回は介護問題を解決しようと試みている株式会社Kuraseruの「Kuraseru」を評価していきます!
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1. 「Kuraseru」とは
在宅療養が困難な患者と介護施設をマッチングし、医療ソーシャルワーカーの退院調整を支援するソーシャルワーカー・ケアマネージャー向けSaaS
2. サービスのカテゴリー
介護、マッチング、SaaS
3. 背景
医療介護業界のコミュニケーションツールが電話やFAXがほとんどを占めているため対応負担が大きく、医療機関、介護施設、在宅サービス間におけるシームレスな情報共有が必須となっています。特に、介護施設探しにかかる負担は大きく、一人のソーシャルワーカー(福祉に関するさまざまな相談に応じる人)が介護探しに使っている時間は、毎月約30時間とされています。
4. ニーズ
これら背景から生まれる、
・介護探しを効率化したい!
・簡単に介護施設を探せるようにしたい!
などといったニーズをKuraseruは解決しています。
5. ターゲット
Kuraseruの主なターゲットは、退院日は分かっているが介護施設がまだ決まっていない患者のために介護施設を探す、ソーシャルワーカー・ケアマネージャーです。
6. ターゲット市場
ターゲットとしている市場は、介護施設マッチング市場だと思われます。居宅、施設サービスを利用する介護者の数が93万人。仮に、一人あたりの紹介料が3万円だとすると、2790億円の市場となる。しかし、全員が病院から介護施設に移る患者ではないので、実際はこれよりも少ないと推定されます。
7. サービス内容
「Kuraseru」のサービスは主に三つあります。
- 病院が退院支援を行う際に使用する検索システム。病院の医療ソーシャルワーカーが退院支援の際に在宅復帰が困難な方に対して、エリア、月額利用金額、医療処置の範囲などのニーズをヒヤリングした情報をKURASERUに打ち込むと、最適な介護施設情報を瞬時に検索することができます。ちなみに、介護施設の空床率は7%でといわれています。
- 介護施設側から病院へのオファーシステム。介護施設側が病院に直接、入所可能のオファーすることができます。また、病院の医療ソーシャルワーカーが承認した介護施設のみ、入退所に関わるコミュニケーションを病院とチャット形式で行うことができます。
- 有資格者・専門家によるカスタマーサポート。退院支援に必要とされる専門家によるカスタマーサポートを受けることができます。
8. ビジネスモデル
ローンチ後しばらくは、介護施設から紹介費用を受け取る課金モデルを取っていましたが、今は初期費用も月額利用料も全て無料で提供しています。まだ、ビジネスモデルを確立しているわけではなく、今は、サービスのスケール段階ということで無料にしているとのことです。
9. 競合
既に、老人ホームを検索できるサービスは、「かいごDB」や「LIFULL」などがありますが、kuraseruのようにマッチングできて、チャットができるサービスはまだないようです。海外にも似たサービスがあるのか調べてみましたが、ヒットする競合は見当たりませんでした。おそらく、海外は在宅介護が一般的だからなのかもしれません。
10. 差別化要素
kuraseruの強みは2つあると考えられます。
一つ目の強みは、全介護施設の空床状況がリアルタイムで閲覧可能できてマッチングまでしてくれるとこです。まだサービスは神戸市内だけに限定されていますが、リアルタイムにマッチングできるようにすることで、かなりの時間が節約できると思います。現に、今まで施設探しにかかっていた時間を1/10以下にできるとのことです。
二つ目が、サービスが無料で使えるということです。これは、まだビジネスモデルが確立されていないため、ずっとこのビジネスモデルが使えるのかはわかりませんが、無料で時短できるツールがあれば使わない手はないでしょう。
11. 現時点での進行度
2017年10月に創業と同時にサービスを開発開始して以来、導入5カ月足らずで、神戸市内の111病院中46病院に導入されて(41.4%)、449介護施設中128施設(28.5%)に採用されました。神戸でサービスを磨いた後、一年以内に6都市へ拡大、二年後には全国への展開を目指しているとのことです。とても早いスピードで浸透しています。
12. 新たな挑戦
病院・介護施設・在宅医療支援事業所をつなぐ医療情報のプラットフォームを理想としているそうです。今の所、新たな機能の発表はされていません。
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評価
以上がkuraseruの概要です!ここからは、kuraseruを五段階評価していきます!
将来性 (需要の高まりが期待できるか)
★ ★ ★ ★
新規開拓性 (今のサービスを軸に他の領域に進出できるか)
★ ★ ★ ★
独自性 (模倣可能性が低いか)
★ ★ ★
持続性 (全てのプレイヤーが継続的にサービスを使うか)
★ ★
ビジネス性 (儲かる仕組みか)
★ ★ ★
全体的にバランスのとれたサービスだと思います。神戸市内でも、既にかなり浸透していることからも全国展開も現実的だと思われます。とはいっても、模範可能性はそこまで高くないです。だからこそ、無料でサービスを提供しながら、ユーザーの獲得を急いでいるのでしょう。ただ、一つ気になるのが、病院側が使い続けるインセンティブです。特に、病院側はなにかメリットがあるわけではないので、このモデルは持続するのか疑問です。
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